一歩の写真散歩

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2008年 06月 28日

拉致問題に思う

e0152866_23381066.jpg懸念されていた米国のかの国に対するテロ支援国家指定解除が現実のものとなった。
米国の裏切りだと文句を言う前に当たり前のことを再認識しなければならない。

端的に言えば・・・
『外交とは、先ず自国の権益を守り拡大することであり決して同盟国の権益や世界平和がそれに優先されることはない。』と言うことである。

今回の決定は米国にとって広義にも狭義にも利益になるからそうしたに他ならない。
仮に米国人が拉致されていたらまったく違った決定がなされたことであろう。
それが解っているからかの国はこれまで米国人に手を出すような愚行は犯していない。
裏を返せば国家として毅然とした信念がなく無防備で利用価値のある我が国だから手を出せたと言える。



e0152866_23382964.jpgまた、ブッシュ政権の末期であり外交成果が欲しいこと、11月に大統領選を控えていること、加えて米朝関係正常化後の経済効果も計算されてのことであろう。政治はあくまで現実主義である。

今回のことで身に沁みて分かったことが二つある。
 1.自国民の安全と権益を守ることを他国に依存してはならない。
 2.我が国政府は、外交が絡むと国民を守ってくれない。その力がない。

この二つを打開する為には強い国家になることである。
軍事力もその大きな要素であるが、先ずは国家としての毅然とした姿勢であろう。
例えて言うならば、かの国への足並みの揃わない経済制裁は効果がないからやらないのではなくて、効果があろうとなかろうと我が国としては“NO”と毅然として一貫した姿勢をとることである。


e0152866_23384071.jpg 米国との関係改善の為に厄介者になってきていた、乗っ取り犯を引き渡すことと拉致被害者再調査などといつもの、のらくら戦法と解りきったことを成果とし、すぐ凍結解除に動く様な甘い国ではだめだと言うことである。 

今回の日本政府の決定の裏には国交正常化後の利権問題があるとの話も出ている。

確かにそうとでも考えなければ不可解な対応である。もしそうであれば、拉致被害者は又も国家あるいは一部の利権政治家の犠牲にされることになる。

軍事力についても異論は多々あろうが、残念ながら強力な外交の背後には強大な軍事力があることは太古の昔から今日まで変わっていない。

この様なことを書くと軍国主義者と誤解されそうだが決してそうではない。残念なことだが独立国として世界に自国の意を唱え、通して行くには経済力とそれ相応の軍事力がバックに必要だということである。

反面教師としてかの国の戦略をみたら歴然である。核を保有しているだけで国力としては比べようもない超大国である米国そしてロシア、中国さえもその扱いに手こずり譲歩せざるを得ないでいる。

核に対するデリケートな国民感情を考えると極めて難しいことではあるが、冷徹に考えるならば一発の核ミサイルを保有できれば高価な戦闘機数百機保有するよりも抑止力になり防衛費も少なくて済む。浮いた防衛費は今後益々、負担となる年金や医療・介護に回せることになる。

核武装も選択枝に入れて効果的でコンパクトな防衛力を考えるべき時にきているのではなかろうか。
反戦を唱えるのは結構だが、度を越した反戦意識や核アレルギーは、外交の足かせとなり相手国を利し国益と安全を阻害していることに気付かなければならない。

日本国憲法は世界からみれば国内法に過ぎない。日本は戦争を否定する優しい国だ、武力行使するのは可哀そうだからよそうと考える国があるだろうか、自国の利益をあきらめてまで。

多種多様な思惑がうごめく世界情勢の中ではけっして平和を唱えるだけでは平和は得られない。人類皆が神の子として振舞えるまでに進化するにはまだまだ時間がかかる。
理想は理想として掲げつつも、自国民の生命、財産、国家としての尊厳は自力で守る現実的手立てを講じなければならない。 そこが理想主義者や評論家とは決定的に違う政治の世界である。

我が国に軍人であるかの国の工作員が不法侵入して、あるいは海外の街角で日本人を拉致した。
それを国家元首が認めた。しかし我が国の首相が二度まで訪朝したにも関わらず解決できず救い出してくれない。そんな国に私達は自らの生命と財産を委ねて暮らしている。

米国人が拉致されていたら果たしてどうだったであろうか。恐らく強大な軍事力で圧力をかけ返還しなければその高度の作戦遂行能力をもって奪還したであろう。それが解っている狡猾なかの国がそんな愚行を犯すはずもないが…。

国家とは国力とは何だろう。
今回の米国の決定はそんなことを考えさせられた出来事であった。

by ippoippoiku | 2008-06-28 23:33 | opinion | Comments(0)


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