夜の帳が下り始め灯りがちらほら灯る頃
黄昏時は夕焼け空を思い浮かべるが夕暮れ時は曇天が思い浮かぶ。
同じ時間帯なのに。
人生の黄昏とは言うが夕暮れとは言わない。
ヘンリー・フォンダ、ジェーン・フォンダ、キャサリン・ヘップバーンという豪華キャスト
の” 黄昏 "という映画があった。原題は" ON GOLDEN POND ”で夕陽にきらめく池、老い
への不安、親子の確執そして家族愛をテーマにしたいい映画だった様に記憶している。
夕暮れで思い浮かぶのは、後年、映画化もされた吉行淳之介の小説" 夕暮れまで "
ストーリーはよく覚えていないが、あまり道徳的とは言えない内容で都会の曇天の夕暮れが
似合う小説だった様に思う。 追憶の情景にはいつも色がある様に思う。